札幌でアシュタンガヨガ 辛口ブログ
札幌でアシュタンガヨガのクラスをしているスタジオミガクの小林です。
吸って〜〜〜
吐いて〜〜〜
吸って
………バフっと吐いて
………短く吸って
………短く吐いて
(5呼吸)
吸って………
吐いて
吸って〜〜〜
吐いて〜
※記号説明
〜 伸ばす
… 止める
このように呼吸してみましょう。
リズム無茶苦茶でしょ。これは良い呼吸でしょうか?この呼吸を続けて、心は落ち着きますか?体は調子良くなりそうですか?
これは何を表しているでしょう。
感の良い人はもうお分かりですよね。
ヒントになるかどうか分かりませんが、上から順番に(5呼吸は除いて)一行に一つずつ数字を振ってください。1から10までありますよね。10はサマスティティヒです。もう分かった人もいますよね。そうです。太陽礼拝Aです。
気づいてますか?こんな太陽礼拝をやっていることに。呼吸とともに動くのが太陽礼拝です。それをヴィンヤサと呼びます。動きを乗せなければこんな呼吸をしているんですよ、呼吸に無自覚な太陽礼拝では。どんだけ動きのカッコよさにこだわり、アーサナの深さに欲深くなるんだ。
呼吸が大事。呼吸と心の働きは繋がっている。呼吸に動きを乗せるように。そんなキレイなことをどれだけ言おうと、太陽礼拝を一度見れば分かります。それらはただの口先だけで、結局は我欲の強さを見せつけているだけだと。
ヨガって、無意識のものを意識することが大切だと思うんです。体に意識を向けて、各部に意識の光を当てていく。暗く見えていなかったところが意識の光に照らされて、そこで初めてその部分が無意識であったことに気づく。呼吸に意識を向けることで、浅い呼吸であったこと、求めすぎていたこと、無理していたこと、力んでいたことに気づける。どこかに意識を向けようとして初めて、自分の意識は浮かんできただけの思考に囚われていたことに気づく。そういうことに気づけるようになるための練習をヨガでしているんだと思います。
習慣って良くも悪くも、ですよね。オートマチックに良いことも悪いことも、無自覚に行えるようになる。その無自覚の悪い習慣に気づけないと変えようがないです。その習慣、行動、姿勢、発言、思考、無意識にやっていることだらけ。そういうのを変えるための練習として、ヨガはお役に立てると思うんです。もちろん、アーサナをやらなくても日常で意識的に暮らすこと、その練習をすることは可能です。できる方はアーサナなんてしなくてもいいと思う。または、ただの楽しみとしてアーサナで遊べばいいと思う。アーサナをやっとけば健康な体ももれなくついてきますしね。
今日から呼吸に自覚のある本当の太陽礼拝をしましょう。太陽礼拝でできるようになったら、シークエンスを通してやろうと練習しましょう。
『アドバンスAのアーサナを練習すること』=『ヨガの上達』
ではないことは分かりますよね。柔軟性や筋力や美しさで判断されるのは、ヨガではなくて体操です。柔らかくなくても、強くなくても、その時にできるだけの努力をして、ドリシティをぶらさない強い気持ちと、呼吸と共にある意識的なヨガを見せられたとき、僕が口出しするべきことはないなぁと思います。柔らかさや強さやアライメントの美しさなんて、ただのオマケみたいなものです。
とは言っても、柔軟性も強さも美しさも、やっぱり欲しいですよね。それはモチベーションとしてあっていいと思います。たまには呼吸を犠牲にすることがあってもいいと思う。だけど、それすらも自覚的にね。
最初からできる人はいませんし、できると思って見ていません。どうあろうとしているか、それを見ています。
- 吸って〜
- 吐いて〜
- 吸って〜
- 吐いて〜
- 吸って〜
- 吐いて〜
(5呼吸)
- 吸って〜
- 吐いて〜
- 吸って〜
サマスティティヒ
呼吸に意識を向けて。