僕とあなたと誰かさんと

2021/01/22 ブログ
何匹?

缶詰の缶を綺麗にしてから捨てようと、汚れた内側をキッチンペーパーで不用意に拭いたら、サクッと親指が切れて、久しぶりに鮮血を見ました。オーマイガー

 

 

ご存知の方もいらっしゃるかと思います。金子みすゞさんの詩です。

 

 

『私と小鳥と鈴と』

 

私が両手をひろげても、

お空はちっとも飛べないが、

飛べる小鳥は私のように、

地面を速く走れない。

 

私がからだをゆすっても、

きれいな音は出ないけど、

あの鳴る鈴は私のように、

たくさんな唄は知らないよ。

 

鈴と、小鳥と、それから私、

みんなちがって、みんないい。

 

 

 

クラスでみんなを観ていると、この詩のことが頭に浮かびます。ヨガをする理由も、目的も、身体も、取り組み方も、みんな違います。

 

ヨガはおそらく、それらすべてを受け入れてくれると思う。みんなそれぞれの目的で、ヨガというツールの必要な部分をピックアップして、それを用い、各々を磨いている。

 

以前の僕は、「ヨガ、こうあるべき」にかなり囚われていました。だけど、お陰さまで10年以上スタジオで毎日クラスをさせてもらっていると、価値観や考えが磨かれて、「こうあるべき」という角が少しずつとれて、まぁるくなってくる。

 

 

「みんなちがって、みんないい」という前提の前では、僕がみんなに教えられることなんて大してないことを知る。基本的な指針を示し、あとは自由にやってもらうだけ。アドバイスを求められれば提案はするけど、ただそれだけです。ヨガをする場を提供し、ツールの使い方を間違えてしまった人のサポートをする。

 

そう。スタジオミガクは、間違えていいし、失敗していい場です。間違えたら修正するチャンスはあるし、失敗しても何度でもやり直せます。たまには心や体を痛めることもあるでしょう。でも、人生ってそんなものでしょ。かさぶた作ってまたトライしましょう。いつの間にか傷は癒えます。

 

修正できないほど、やり直せないほどになる前にストップをかける程度の存在でいい。そう思うと、僕は軽やかな気持ちになれます。得意なことも苦手なこともみんな違う人たちが、汗かいてがんばる姿を見ていると、心の中で「がんばれー」と応援せずにはいられません。

 

 

がんばですよー