ウッティタ・ハスタ・パーダングシュターサナ!
札幌のヨガスタジオミガクの小林です。
今朝のスタジオ駐車場に積もっていた大量の雪を見ても、僕の心は全然揺れませんでした。ただやるのみ。
アシュタンガヨガを練習している人で、ウッティタ・ハスタ・パーダングシュターサナが大得意!という人はどれくらいいるのでしょう。僕はいまだにグラつくことが多いです(さっき揺れませんでした、って自慢げに書いたばっかり!)。だけど、少し前に自分なりに「ここの強さが必要なんだな」と、地道に意識的に鍛えるようにしてきた結果、最近はやっと以前より安定感が増したように感じています。
でね、僕の経験も踏まえて、今日はウッティタ・ハスタ・パーダングシュターサナの上手くいかない事例を挙げて解説しようと、身体の連動の仕組みや解剖学のことを書いていたんですけど、まぁ〜おもんない。全然読む気にならん!
そんなもん全部消して、つい先日インスタで見て、「あー、めちゃシンプルでええやん!」と思えたやつを紹介します。これを書いてた人のことをちゃんと見といたら紹介できて良かったんですけど、何も見ずに戻ってしまったので、どなたが書いていたかは分かりません。
ちなみに、これを3〜4クラスでみんなに話したところ、手応えはゼロでした。ポカーンて感じ。んー、なんでやろ。解剖学的な予備知識が必要なんかもしれません。
結論から言うと、「距骨に乗れ」です。
はい、ポカーン。
まず、距骨て何ぞやって話ですね。
距骨とは、足首にある骨の名称です。足首の外くるぶしと内くるぶしの下(であり、間に挟まる感じでもある)にあって、かかとの上に乗っかっている骨です。
この骨はとても珍しい特徴があります。写真の図を見てください。
これが距骨の形なんですけど、下の図を見るとそれが示されているのですが、距骨がたくさんの紐状のものに取り囲まれています。これらは全て腱です。腱とは筋肉の端っこの方で、骨に付着しようと伸びている部分です。で、何が珍しいかというと、こんなにたくさんの腱が周りを通過しているのに、ただの一つも距骨には付着しないのです。筋肉(腱)が付着しない骨はとても珍しいです。唯一ではないと思いますが(確か手にもあったような…)、それでもかなり少数です。
写真の上の図を見てください。何か矢印ときたない書き込みがありますね。書き込みは整体師時代にやったものです。矢印の意味を解説すると、
1. 体重の負荷
2. 省略して書くと、かかとへ分散
3. 省略して書くと、内側アーチへ分散
4. 省略して書くと、外側アーチへ分散
です。距骨は体重の負荷を、3方向に分散する役割があるのです。なので、めーちゃ簡単に言ってしまえば、ちゃんと距骨に乗れれば、あとは勝手にバランス良く分散してくれるってことです。バランス良く分散してもらうために、ちゃんと乗らなければいけないですけどね。
やってる人はよく分かってもらえると思いますが、軸足の膝は曲がるし、足の親指の付け根(母趾球)はフワフワ浮いて踏み込めないですよね。それは、ちゃんと距骨に乗れていない証拠です。
だけど、多分ですけど、ちゃんと膝を伸ばして距骨に乗ること自体が難しいのでしょうね。だとしたら、そのための筋力をつける地道な取り組みが必要になると思います。
側から見ても何の努力をしているのか伝わらないような、こういう地道なことが僕は好きなので、ほんの少しの改善(ちゃんと母趾球で踏める、など)を感じられると、嬉しくてほくそ笑みます。
この本は『カパンディ 関節の生理学』という3冊組みのもので、機能解剖学を学ぶのに整体師時代に愛読していた名著です。興味ないと思うけど紹介してみました。