レッドクラス

2022/07/28 ブログ
札幌のヨガスタジオミガク

朝、スタジオに来て、掃除機をかけ、床の雑巾掛けをします。この一連の行為で僕のスイッチが入っていくのです。

仕事後に掃除をして帰れば、朝はゆっくりできていいかも、とやってみたことがありましたが、スイッチが入らない感じがしたので止めました。

 

掃除って面倒ですけど、やると気分がいい。とか言いながら、自分の部屋の掃除は週に一回。。。

 

 

 

2015年の話です。

アシュタンガヨガ正式指導者の更科有哉さんが、札幌でアシュタンガヨガのintermediate ledclass(セカンドレッドクラス)を開催するという情報がどこからか飛び込んできました。セカンドは既に一通り練習していましたが、セカンドのレッドクラスなんて参加したことがない。そんなレッドクラスをやっているところがあると聞いたこともない(今ではちょくちょく開催されていますよね)。

 

そしてそのセカンドレッドクラスは、撮影OKであり、見学もOKだったのです。さらに貴重だったのは、有哉さんが当時MMB(マイソールマサラブラザーズ)と称して仲良くしていた4人組(現在は3人)、アシュタンガヨガ京都の圭吾さん、アシュタンガヨガ名古屋の恭平さん、そして今はそれには属していない英樹さんの3人も参加するレッドクラスだったこと。今でこそ日本にも正式指導者は多数いますが、当時は正式指導者が3人揃って参加するセカンドレッドクラスなんて、めちゃめちゃ貴重だったんです。

 

そりゃあ参加するしかないでしょう。うちのスタジオからは僕とかつおちゃんが参加し、何人かの方が見学に来ていました。結局参加者は、MMBの3人、アシュタンガヨガ札幌を主催していたBOWちゃん、その土日を担当していたゆみこさん、tricoのマツコさん、そして旭川からお一人の9人という布陣。そしてカウントは有哉さん。

 

自分の練習を見学されることなんて、この時の1回だけ(いや、うちに恵子先生が来てくれてマイソールクラスで僕にサードシリーズを教えてくれてたとき、周りで「ふふふ、もっとしごかれろ」という目で見られていたような気がする)だったので、少し緊張しました。

 

初めてのセカンドレッドクラスは、まぁーーーキツい。プライマリーのレッドクラスとは比べものにならんくらいしんどかったです。マイソールスタイルで練習しているときは、5呼吸していますけど、やはりそこは自分のペース。キープ時間が短いものもあるわけです。プライマリーのレッドクラスに参加したときに「キープ長っ!」って感じたことあるでしょ?あれと同じです。撮影してくれたものを見返してみたら、ナクラーサナの後のサマスティティヒで、僕はもうサマスティティヒじゃなかった。両手を腰に当てて、肩で息してましたもんね。結局最後までやり切ったのは、6人でした。

 

 

で、何が言いたいかというと、セカンドのレッドクラスがしんどいってことではなく、レッドクラスはマイソールクラスと同じくらい大事だよ、って話です。マイソールでの自分の練習の甘さを知るため、というのもありますが、もっと大事なことがあると思っています。

レッドクラスというと、ナヴァーサナやウルドヴァ・ダヌラーサナ、そしてウトゥプルティヒなどで、異常に長いカウントに泣かされることがあります。レッドクラスのカウントが正しいってことは、普段の練習でもそんなに長くしなきゃいけないの?と思うかもしれないけど、そういうことじゃないと思う。レッドクラスのカウントの長さが正しいとか、そういうことじゃなくて。

 

マイソールスタイルだけで練習している人を見ると、その練習において「私は」が強いなぁと感じることがあります。「でも、私は」とかね。そういうのをぶっ壊すのがレッドクラスの役割なんじゃないかと。僕は厳しく言わないけど、正式なレッドクラスでは、カウントがかからないのに動くのはご法度っぽいです。「私は5呼吸終わりました」「私は吸い終わりました」そんなものどうでもいい。カウントが聞こえるまでは動くな、です。アシュタンガヨガは自分の呼吸に合わせて動くのが基本です。「自分に」合わせる。だけどレッドクラスは「自分を」合わせる。そこには「私は」は要らない。自分を柔らかくして、そこにあるものに合わせる練習。それがレッドクラスの醍醐味なんじゃないかと思います。

 

 

アーサナの順番を覚えてないし、正しいヴィンヤサも覚えてないから、レッドクラスが楽ちん、という人は、アシュタンガヨガのスタートラインにも立てていないと僕は思っています。マイソールスタイルでしか練習していない人は、アシュタンガヨガの半分、もしくは3分の1くらいしか練習していないと言えるかも。「99%のプラクティスと1%のセオリー」とか、それが95:5くらいの話も聞きますが、その1%なり5%のセオリーのベースがないと99%のプラクティスは間違えた方向に進む危険性がある。なので、学ぶことも大切ですよ。

 

 

 

あのとき録画したしてくれたDVDを観たこと(参加したことじゃなくて)が僕の一つの転機になりました。それはまた今度書きます。