心を向ける

2022/08/29 ブログ
札幌のヨガスタジオミガク

※ 新着情報の9月スケジュールに変更がありますので、ご確認ください。

 

ある人の影響を受けて、少し前から小説を読むようになりました。単純にエンタメの一つとしての面白さもありますが、読んで良かったなぁと思うことがあります。それは、みんなそれぞれに思っていること、過去がある(当たり前ですけど)のだと知れたこと。

 

気の合う人となら、たくさん話す機会があるでしょうから、その人について知ることができます。だけど、「うわぁ、変な人」とか「いけ好かない野郎だなぁ」と感じる人とは、それ以上に知り合う機会は少ないですよね。だけど小説なら、フィクションではあるけれど、自分から見て理解できない人や、嫌いだと感じる人が考えていることや、その理解に苦しむような言動の裏側に、そうする理由があったり、背景があることを知れます。そのことが分かると、その人のことがいけ好かないのは変わりないかもしれませんが、ちょっとだけ見方は変わるかもしれない。そう思えるようになったのが、小説を読んで良かったことです。

 

 

読み始めた小説の主人公は、代筆を家業としています。その主人公のする代筆という行為を見て(読んで)いたら、「ああ、こういうことなのかも」と思いました。

 

僕はこのブログの中で「行為に専念する」と書くことがあります。でも何となく、「専念する」と言われても、あまり身近な感じがしなくてしっくり来ないかな、と感じています。そんなとき、この小説の中の代筆するための墨をする行為や、読む人のことを考えて言葉を選ぶこと、丁寧に美しい文字を書くことなどが、「心を込める」ということなのかなと思ったんです。

 

心を込めるというと、「真心を込めて」みたいなことを連想してしまいますが、そんな重たいことじゃなくて、「心を込めない」の反対くらいの感じです。心を込めないのは、悪い意味での適当にやることや、他のことを考えながらやること、そんなイメージじゃないですか?その反対かなと思うんです。ただ、そこに心を向ける。

 

 

 

アーサナの正しさや深さを追い求めるヨガもいいんですけど、ただ呼吸を落ち着かせて、心を向ける。そんなシンプルなヨガで十分なんじゃないかな。そんな風に僕は思っています。