ウルドゥ・ムカ・シュヴァナーサナのジレンマ

2022/10/02 ブログ
今日のモエレ沼公園

長いのでアップドッグで。

アシュタンガヨガを練習している人は、もう数え切れないくらいのアップドッグをしてきたことでしょう。そしてこれからも何回もやるであろうアップドッグについて、少しだけ思うところを書きたいと思います。

 

アップドッグの前にチャトランガですね。アシュタンガヨガでいうチャトヴァリのポジション。これを理想的な手足の距離でやろうとすると、結構大変です。男なら筋力があるのでなんとかなりますが、女性はきついですよね。なので、教科書に出てくるような理想的なチャトランガで練習している人は多くないと思います。理想的ではないにせよ、まぁまぁいい感じのチャトランガができたとして、そこのポジションからアップドッグにいくのは、更にしんどい。反るのが得意な人ならいいですが、苦手な人だと腰や手首を痛めたりするでしょう。

 

では、どうするか。僕はむかーしchama先生に教わったやり方をずーっと実践しています。チャトランガからアップドッグに行く前に、ほんの少し足先を後ろにスライドさせます。昔と比べると反るのが辛くなくなったので、スライドする量はかなり減って、今はほんの少し滑らせる程度ですが、それでも滑りなしでダイレクトにアップドッグは、ちとキツい。

 

だけど、です。ちとキツいのですが、滑りなしのちょっとキツいくらいでやる方が、ゆとりを持ってやるより強制的に背筋が引き締まります。腰への負担をうまく回避できれば、この背筋の引き締まる感じが結構良いのです。

 

どう良いのか。

背骨の矯正に良いように感じます。

 

背骨の1つの単位を椎骨(ついこつ)といいます。椎骨には後ろに左右1対の椎間関節(ついかんかんせつ)というものがあります。この関節の向きでその椎骨が動きやすい方向が決まります。胸の背骨である胸椎と、腰の背骨である腰椎では椎間関節の向きが違うので、得意とする動きも違うのです。

 

歪みのある背骨というのは、片側の椎間関節は開き気味で反対側は閉じ気味。そんな感じだったりします。反る動作は椎間関節を閉じさせ、前に曲げる動作(前屈)では椎間関節は開きます。なので、アップドッグをすると背骨が反るので、椎間関節は閉じます。さらにちょいキツいアップドッグは僕の感覚では背筋の締まりが強くなるので、強制的に左右の椎間関節を閉じさせるように感じるのです。

 

そういう意味で、シッティングの間のヴィンヤサはとても大事だと思っています。毎回背骨をリセットするようなイメージです。

 

ただし、気をつけなくてはならないのは、先に書きましたが、腰と手首への負担問題。自分の反れる許容範囲を超えたポジションでのアップドッグは、とにかく腰にきます。あと、肩が手首より前に出てしまうと、手首周りの柔軟性の許容範囲を超えたら、やはり手首は痛くなる。

 

だけど、あまりに余裕のポジションでアップドッグをしていると、毒にもならないけど薬にもならない、みたいな。そこにジレンマがあります。自分の体の理解が深まっていないうちは、無理は禁物。ですが、恐れてばかりいては何も変わらない。難しいですね〜。

 

 

1つだけ、誰かには役に立つかもしれないこととして。僕はこうだ、という話です。キツめのポジションからのアップドッグのとき、前に行く体を支えようと手の指にたくさん力を入れると、手首に余計に負担がかかるよう感じます。指を力ませないようにできると、僕は楽です。何かの参考になれば幸いです。

 

 

 

最近、僕のiPhoneアホ問題が深刻です。たまに面白いからまぁいいけど。