自分で噛む

2023/09/07 ブログ
ティーバッティング

写真のこれ、ご存じですか?

ティーバッティングといいます。子どもの写真ですが、大人も練習でやるみたいです。

インスタを見てたら、子どもがティーバッティングをする動画があったんです。面白くなりそうな雰囲気ぷんぷんだったので見てみました。

 

お父さんらしき人が子どもに指導しています。

 

Keep your eye on the ball.

(ボールから目を離すなよ)

目を離すなよ

 

 

と言われて子どもがやったのは、

eye を ball に on でkeepして、

 

確かにeye on the ball

 

 

打った。

 

そうじゃない。

 

確かに目はボールから離してないけどそうじゃない。笑

お母さんと思しき撮影者は、子どもが目をボールに置いた時点からもう笑ってて、打ったらもう爆笑。ご両親とも「危ないよ!」なんて止めない。ただ爆笑してる。大怪我を負いそうな感じだったら止めるのが親の役目でしょうけど、これくらいのこと、どうってことないですよね。そのまま最後までやらせるご両親、僕は好きです。

とは言うけど、僕なら過保護に止めてたかもなぁと思います。

 

どこからが過保護で、どこからがそうじゃないかの判断は難しいですけど、過保護は良くないよなぁとヨガクラスをしていて思います。先日のブログの村上春樹さんとまた別の読者とのやり取りの中で、村上さんはこのように書いています。

 

 

僕が「これは純文学だ」と意識して小説を書いているかというと、とくにそんなことはありません。でも心の底で「これは娯楽小説ではない」という意識はいくらかあります。娯楽小説ではないというのは、言い換えれば、作者が読者に対してある種の、ある程度の努力を要求するだろうと僕は考えています。言うなれば、咀嚼力を要求するということです。「ここから先は自分の歯で噛んでくださいね」ということです。

 

 

自分の歯で噛ませないのは過保護だと思うんです。乳幼児みたいな人が相手なら、どろどろになるくらいまで緩くして、咀嚼の必要もないくらいにした方がいいのかもしれない。乳幼児じゃなくてもそういうのを求める人もいるでしょう。だけど僕はそこまでやりたくありません(まったくやらない訳ではありませんが)。一から十まで教わりたがる人にも、「ここから先は自分の歯で噛んでくださいね」というスタンスを崩したくないのです。最初はうまく噛めなくても、自分で噛もうと努めて噛んだ方が、ちゃんと旨味が分かるのを知っているから。

 

アーサナって、噛めば噛むほどに旨味が出てくると思います。いまだに僕は太陽礼拝もスタンディングも好きです。特にヴィラバドラーサナAが大好き。もう何千回やったのか分かりませんけど、まだ難しい。だからこそおもしろいし、まだもう少し噛んでいたい。最近やっと、「だいぶいい感じになったかも」と思えてきました。スティラでスッカム。

 

 

 

わし、この子には一生過保護をやめれん。

 

さえ