基準を持とう

2024/04/22 ブログ
Bianchi カラー

これ凄くないですか?

水曜日の「やさしいヨガ」に来てくださっている方(男性)が製作してくれたのです。この自転車、何でできてると思います?なんと、紙なんです。ホイールのスポークを除き、ほぼ紙です。しかもね、自転車を分かっている自分が見ても、ほぼ間違いのない構造なんです。縮尺も完璧ですし、いただいたときは本当に感動しました。フレームに「MIGAKU」って書いてくれてるし。めっちゃ嬉しい!

 

さらにね、この自転車、ちょっとした仕掛けがあるんです。

 

light on!

土台の「ヨガスタジオミガク」の文字と自転車のライトが点灯するのです。もはや驚異的と言ってもいいレベルですね。

 

 

 

 

本日も練習日記。

前回のブログで1回目のウルドヴァ・ダヌラーサナで僕が注意を払った点に「骨盤・股関節をニュートラルに保つ」というのがありました。それについて少し書こうと思います。

 

僕はちょくちょく「骨盤をニュートラルに保つ」ことをします。身体はパーツの寄せ集めではなくて、ひと繋がりのものであると思っているので、どこかの動きが悪ければ隣接する部位がその動きを補うのが自然なことだと考えています。そういう意味で言えば、骨盤は動きに伴ってニュートラルではなくなるのが当然です。もうちょっと具体的にすると、骨盤に隣接するのは関節で言うと、腰椎や股関節なので、これらを動かせば、それに応じて骨盤にも変化が起こります。

 

 

じゃあ何故ニュートラルに保とうとするのか。

そもそもニュートラルな骨盤って何、って話。

 

 

僕はこのブログで幾度となく「補い合い」については書いてきました。補うのは自然なことではあるけれど、ヨガアーサナのような不自然な動作や形になるためには、過剰な補い合いが起こるよ、と。そしてそれは痛みに繋がる、ということも。

 

僕が練習で骨盤をニュートラルにしようとするのは、まさにこういう場面で、です。「ここは補わせたくない。股関節よ、今回はお前が一人でやり切れ!」というわけです。僕は元々股関節がとてもかたかった(マシにはなってきたけど、今もまだアシュタンガのアーサナをするにはかたい)ので、そのかたさをどうしても骨盤と腰で補ってしまう。結果、腰を傷めるってほどではないけど痛める。

 

以前はこの骨盤がニュートラルでなくなることに気づいていなかったので、何年にも渡って股関節のかたさを補ってきたんじゃないかなぁと思います(ほんとのところは分からないけれど)。それが原因かは微妙ですが、腰を痛めた。

 

何度も「骨盤ニュートラル」と書いてるけど、それ何なん?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。まず骨盤が動くことが感じられているでしょうか。骨盤が大腿骨上で動くときの変化のことです。骨盤はずっと同じ形状ではなく、動き、変化しています。まずはこれを感じられるようになれたら、僕の言っているのはことを理解してもらえるかもしれないし、役に立つこともあるかもしれません(ないかもしれんけど)。

 

僕がこれを大事にするようになったキッカケは、例のアレですよ。またそれかよ、とうんざりされるかもしれませんけど、そうアレです。ミステリアス・バンダちゃん。

 

Nancy先生が教えてくれた「骨盤のポジションさえ適切であれば、バンダは自動的に起こる」というのを僕なりに頭と身体で理解するのに時間がかかりました。Nancy先生の言っていることと僕の理解が合致しているかどうかは分かりませんし、知りようもありません。だけどいいんです、そんなことは。いま僕は自分なりのものを見つけたので。

 

そのバンダに努力を割くことなく(少なく)維持できる骨盤のポジションのことを、ニュートラルである、と僕が勝手に定義したんです。なので、他の人にはまったく当てはまりません。この基準(それがどんなものであれ)が自分の中にできあがると、それから外れた状態に気づくことは容易です。

 

なので、長く書いてきた割にはお役に立てなくて申し訳ないのですが、「骨盤ニュートラル」は僕の定義であり、他の人の役に立つかは微妙。だから、自分なりの基準となる何かを見つけられるといいよ、というのがこのブログの結論です。

タダーサナやウルドヴァ・ハスターサナが、あらゆるアーサナの基準となるように。

 

 

こういうことは、一般クラスでは話さないし、やりません。マイソールでも言わないけど、ごく稀に話すことがある程度です。というのも、上でも書きましたが、僕個人の考えであり基準なので、他の方にやってもらおうと考えていないからです。言うまでもありませんが、これが正しいとも思っておりません。

 

骨盤をニュートラルにした方がいいんだな、なんて思わないでください。ニュートラルにしようと僕が努める理由は、特定の部位に刺激が集中して痛みが出るのを避けるためであり、逆に刺激を特定の部位に集中させて、そこの可動域を広げるためです(煽りを受けて隣の関節に負担を担わせないため)。

 

僕だけにしか分からない練習日記を書くのは、いろいろ考えて試してみたい人のための材料提供みたいなものです。好奇心が刺激されたら、やってみてもいいんじゃないでしょうか。そんな感じです。

 

 

 

 

このブログには骨の名前やサンスクリットのアーサナ名など、ちょっとした専門用語が出てきます。理解したい人はご自分で学んでください(尋ねてくれてもいいですし)。もちろん頭で理解しただけでは何にもなりませんので、学者になりたいのでなければ実践の中で探究しましょう。それも「好奇心と探究心と可能性」次第だと思うんですけど、それが湧いてこないなら、どうぞスルーなさってください。